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駅直結の好立地!半分公共的な空間としても活用できそう。

会津坂下
地元の人が行き交う、パブリックで親密な会津坂下のサードプレイス

会津盆地の西側に位置する会津坂下町は、福島県内を東西に突っ切る国道49号線が走るまちであり、人口は約15000人。会津の郷土料理として知られる馬刺しの本場であるほか、酒蔵や古いお寺も多く立ち並び、どこか昔懐かしい面影が残るまちです。旧正月に行われる「俵引き」といった町民総出で盛り上がる祭りがあるせいか地元愛の強い人々が多い印象。実際、会津坂下で生まれ育ち、そのまま地元で結婚、出産を経る人も少なくないそう。国道沿いにはスーパーや量販店が連なり、生活は便利。まちの中心部から南側はさながらニュータウンのように新しい家が建ち、人の出入りは少ないながら地元に根を張って生きている方々の多い、親密な空気が漂っています。
物件はそんなまちの玄関口、会津坂下駅の目の前。元は食堂として営業していたようで、「かどや渡部食堂」の看板が今も残ります。店舗と木造2階建ての住居部分が接しており、2階にはテラスのようなスペースがあったり、土地の高低差を利用して造られた地下室があったりと、遊び心をくすぐる構造。会津坂下駅は高校生の利用が多いことから、登下校時に気軽に立ち寄れるサードプレイスになったり、地元の生産者さんのチャレンジショップのような使い方が想定されます。駅前という抜群の立地を活かし、まちの新たなコミュニティスペースができたら、駅前がより賑やかになるのかもしれません。

地元に根ざしたお店を地元民の手で。

 ひとつの町に長く居住している人が多いエリアは、「うちには何もない」と言いがちなんですが、名物やお祭りの話を聞くにつれ、この町には文化が根付いているんだなと感じられました。そんな特徴もふまえて外から来た人が何かをするよりは地元の方が地元に根ざしたお店をすると、自然と近くの人も集まるのではと思います。駅直結の立地も素晴らしいですね。

株式会社SWAY DESIGN代表取締役/一級建築士・宅地建物取引士 永井菜緒さん

株式会社SWAY DESIGN代表取締役
一級建築士・宅地建物取引士永井菜緒さん

開放的でパブリック性のある空間。

 物件の近辺には、高校・役場・図書館などがあり、パブリックなものとの関係が強い場所に位置しているため、キーワードは“公共性”です。ここだけを商業スペースにするよりは、周辺との関係性を考えてそういった開かれた空間にするのが適しているのかなと感じました。2階のテラスは駅の正面からもよく見えるので、ここに人がいたりしたらとてもいい“顔”になるはず。

アオイランドスケープデザイン/ランドスケープデザイナー 吉田葵さん

アオイランドスケープデザイン
ランドスケープデザイナー吉田葵さん

地元高校生との協働の可能性もアリ?

 会津坂下の人は地元から出ずに暮らす人が多いということで、今駅前がそれほど賑やかじゃなくても集客は問題なさそう。ただし、物件自体の容積は大きいので、物販などをするなら一部だけ手入れするのが現実的かなと思います。近くに高校があるようなので、高校と協働して場づくりするようなプロジェクトはおもしろそうですね。

BHIS 主宰/建築家 アサノコウタさん

BHIS 主宰
建築家アサノコウタさん

町の玄関であり情報拠点に。

 住居と店舗、ガレージやテラスと、増築の歴史が見えるような構造が気になりました。一棟まるごとよりは、それぞれに区切って壊すか改修するか考えてみたほうが最初の一歩が踏み出しやすいかもしれません。只見線という人気のローカル線の駅前ですから、ちょっとしたインフォメーションセンターにして自転車を借りられたりすると、旧市街との接点も生まれそう。 新しい町の玄関として半分公共的な空間のアプローチが適していると考えます。

AMP/PAM主宰・UDCOデザインリサーチャー/建築家 伊藤孝仁さん

AMP/PAM主宰・UDCOデザインリサーチャー
建築家伊藤孝仁さん

オーナー様のコメント

 この物件は、いずれ美容師になろうとしていた私のために父が購入したもの。ですが結局別の道を歩むことになり、それ以来遊休不動産になっています。会津坂下町は個人で活動されている商店・生産者・ものづくりをしている人も多いのですが、魅力的なお店がたくさんあるので、彼らがつながりを持てそうな場づくりがしたいなと思っていました。人が集まる場所になったら、駅前がもっと活性化してくるはずと期待しています。家賃交渉はもちろん、金額次第では初期投資も可能。また1階だけなど、部分的な使い方もOKです。DIYなどする場合は、できるだけお手伝いします。

DATA
所在地 福島県河沼郡会津坂下町五反田
沿線・駅 JR只見線「会津坂下」駅 徒歩0分
土地面積 不明
間取り 4DK+店舗
建物面積 1階:142.14㎡、2階:72.72㎡
築年月 不明

専門家が考えた活用例

エリア断面図
物件の周辺環境

物件の徒歩3~5分以内には公共的な性質を持つ場が多くある(駅・小学校・図書館など)。駅の目の前の立地であり、ローカル線の魅力をもつ只見線との関係をつくっていくことや、隣接する施設との連携も考えられる。さらに、広域に目を向けてみると、周辺に位置する集落も一体的にエリアとして捉える可能性も見えてくる。

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